アメリカ現地時間の5月13日に、Lenovoがなかなか興味深いものを発表しました。
画面を折りたたみできるフォルダブル(Foldable)型のノートPCで、なんとThinkPad X1ブランドとして販売される予定とのことです。
Lenovo's Foldable PC Prototype Hands-On: The Future of 2-in-1's
Lenovo foldable ThinkPad X1 prototype
「フォルダブル」といえば、今年はサムスンのGalaxy Fold(残念ながら販売延期状態)やHuaweiのMate Xなどがこの春に発表され、話題になりました。
Samsung Galaxy Fold vs Huawei Mate X
ところがこれら新商品の問題は、スマートフォンとしては驚愕の高価格であること。Galaxy Foldは約22万円から、Mate Xはなんと約30万円という話が出ています。
ThinkPad X1 Foldable(名前も未定なので仮にこう名付けておきます)は、価格については未発表。ただし「手頃な価格になる」との話もあります。スマートフォンほどに小さくしないですむぶん、技術的に難易度が下り価格も安価に抑えられるということでしょうか?
X1 Foldable(仮)のスペックについて簡単に書いておくと、こんな感じだそうです。
- 13.3型ディスプレイ(折り畳み可能有機EL)
- 解像度 2K
- アスペクト比 4:3
- 重量 約900g以下
- CPU インテル社製(型番不明)
- ペン入力可能
- バッテリー 1日使えるくらい
- 平面モード、ブックモード、片面がタッチキーボードになるノートPCモード(画面を外向きにするYogaモードは無しの模様)
これだけ見ると魅力的なんですが、昔々、似たような商品があったのを思い出す方もいらっしゃるのではないでしょうか? 東芝のLibretto W100です。
TOSHIBA libretto W100 ダブルスクリーンミニノートPC windows7搭載 7.0型ワイド
ガジェット好きとしてはとても興味深かったけど、これは残念ながら、あまり売れなかったんですよね。キーボード部分の操作感がいまいちだった、バッテリーがもたなかったなどの感想を、当時見聞きした記憶があります。
ただ、Lenovoはすでに似たような商品を出しています。Yoga Bookです。
Yoga Book with Windows | 快適にクリエーションできる2 in 1タブレット | レノボジャパン
Yoga Bookの場合、キーボード側を真っ黒にするとペンタブレットになります。キーボードを表示すればタッチパネル型のキーボードになります。今回発表されたX1 Fordable(仮)やLibretto W100のように画像などの表示画面としては使えません。
でもYoga Bookは軽さ(約690g)も相まって、それなりに人気だったんですよね。キーボードも実際に触ってみたけど、まぁ使えるかなという印象を持ちました。
これまでにつちかってきたこれらの技術と、折りたためて境目のない有機ELディスプレイという新技術を組み合わせることで、ThinkPadらしい剛健さと利便性を兼ね備えたものを出してくれるのかどうか、これはとても興味深いです。堅牢性についてはThinkPadを名乗る以上、いつもどおりアメリカ国防総省の基準をクリアしたものを出すとのことですし。(個人的にはSSDを自分で換装可能かどうかが、気になります(笑))
ただし「ThinkPadの売りはキータッチ最高のキーボードと赤ポッチのトラックポイントだろ!」という意見が圧倒的なのもわかりきってるので、これはこれで、当サイトとしては「ちょっと気にする程度でいようかな?」というのが、今のところの感想でしょうか。
実は同時に「ThinkBook」という新ブランドも発表されたのですが、キーボード配置やコンセプトからすると、従来Lenovoで販売されていた「ThinkPad以外のLenovoブランドのノートPC」の範囲を超えないかなという印象。
また、ThinkPad X1 Extreme(第2世代)も発表されました。15.6型ディスプレイの大型ノートPCで、出荷は8月からとのこと。これも当サイトとしては、それより先に出るはずの2019年型X1 CarbonやX1 Yogaのほうが、気になるところです。
これらの国内販売情報は、分かり次第当サイトで取り上げたいと思っています。
→15.6型ディスプレイ、ハイスペックのThinkPad X1 Extreme(現行第1世代)が気になるという方は、こちらで詳細を見られます