先日香港へ出張する際、珍しく往復ともにLCCを使いました。しかも行きはジェットスター、帰りはバニラエアと別々の、かつ資本元も別(ジェットスターは外資系、バニラエアは日本のANA)の組み合わせ。往復で感じたサービスの違いなどから、ThinkPad X1 Carbonの使い勝手もだいぶ変わってくるものなんだなと実感することが出来ました。
行き:ジェットスター
香港へ向かうときはジェットスターだったのですが、座席は非常口座席の足元の広いタイプ。かつ、前の座席の背もたれについてるテーブルが普通に使えるので、肘掛けから引き出すタイプより楽に使えます。個人的に肘掛けから引き出すのは、あまり好きじゃないんですよ。ガタつくことが多いし、肘掛けを跳ね上げられないから、隣に人がいないときでも、窮屈な座席のままになってしまうので。
これは楽でいいなと思っていたら、キャビンアテンダント(CA)さんがやってきて、非常時の脱出の手伝いの話をしてきます。この座席は非常の際に手伝えること、CAの言葉が理解できることなどが条件で座ることが出来るので、それらがだめだったりやりたくない場合、他の席に移動しなければなりません。
ここまではどの航空会社でも共通。ところが今回のジェットスター、それ以外にもあれこれ言ってきます。
「前の座席の下に荷物を入れてはいけない」
「離着陸時に服を手に持っていてはいけない、着るか、上に入れろ」
「ポシェットはだめ。外して上に上げろ」
……細かすぎやしないか? こんなことまで言われたのは初めてです。ところが一眼レフカメラを首からかけてるのはOK。意味がわかりません。
自分は前の座席の下に入れた荷物を上に上げるだけですみましたが、あれこれ言われてる隣のお客さん、最後は半ば怒ってましたよね。そりゃ当然です。他の航空会社なら、非常口座席でもこんなにあれこれ言われませんからね。これはLCCだからということでは、ないと思います。ジェットスターが妙に細かいのでしょう。
(そういえば、機内持ち込み荷物のチェックも、ジェットスターは本当にすべて、きっちりと重量を計測します。ここまでするのかと思ってしまうのも、事実ですね。)
離陸してからテーブルを出し、X1 Carbonを広げてみると、普段よりはるかに使いやすく、感動を覚えるほどでした。理由はわかりやすくて、普通の座席より奥行きがあり、かつ、テーブルの前後の可動域が広いので、自分の好きな角度にディスプレイを開き、キーボードの位置も好きなところに持っていけるからでした。
電車の座席やエコノミーの座席でPCを開く場合、横幅があまりに広いと肘が広がって、両側の人に迷惑をかけるみたいな話があります。とはいえ個人的には、14インチ以下ならまあ大丈夫かなとは思うんですよね。それで横に迷惑がかかるようなら、それは座席が狭すぎます(笑)。
そう考えると実は奥行き、縦の長さのほうが、使い勝手には大きく影響するのだろうなと、改めて感じたのです。
帰り:バニラエア
バニラエアはごく普通に中間の座席。前の席との感覚も狭く、したがってテーブルの奥行きもそんなに大きくとれません。するとX1 Carbonのディスプレイも広い角度で開けることは出来ない。アメリカ系だとエコノミークラスでも大きく作ってる感じはありますが、アジア系や日系航空会社、さらにLCCとなると、やはりこのあたりはどうしようもないのかなと感じました。
さきのほどジェットスターと見比べると、テーブル自体がジェットスターのほうが広く、X1 Carbonの全面が収まります。ところがバニラエアだと。縦幅自体狭く、置ききれない。これだと当然、狭いですよね。
LCCでの狭い座席での使用まで考えると、X1 Carbonよりは12.5インチのThinkPad X280のほうが、明らかに取り回しや使い勝手はいいと思います。重量的にも以前はサイズが小さいのに重かったりした(その代りにHDDにを搭載できた)のですが、今年のX280からは重量が約1.15kgと、X1 Carbonとほぼ同等になったので、持ち歩きやすさも改善しました。
もしまた将来買い換えるなら、今度はX280の後継機種にしようかなと、ふと思ったのでした。