先日から販売開始になったThinkPad X1 Yoga(2017)で選べるWWANのパーツなのですが、選択肢が2つあって「どっちがいいの?」という問題があります。EM7430とEM7455。なにがどう違うんでしょう?
WWANモジュールのメーカー、Sierraのホームページを見てみます。
7430に日本のドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクの名前があり、7455はアメリカの携帯電話の会社の名前が書かれています。
対応周波数(バンド)の問題は、海外からSIMフリーのスマートフォンを輸入して使う人には馴染み深い話なのですが、普通の方は「?」になりがちなテーマです。基本的には対応するバンドが多いほうがいいに決まってるので7455のほうが良さげに見えますが、肝心なのは7430だけが対応してるバンド。
B18、B19、B21、B28の4つです。
ここで日本の三大キャリアのLTE対応バンドを見てみます。
ドコモ
B1/B3/B19/B21/B28/B42
au
B1/B11/B18/B26/B28/B41/B42
ソフトバンク
B1/B3/B8/B28/B41/B42
つまり、もし7455を選んでしまうと、ドコモが対応してる6バンドの内、3つが使えなくなってしまう。
ソフトバンクのSIMを使う場合は問題ないんですが、こういうPCで使うSIMはMVNOのSIMが多いでしょうから、ドコモか、auの電波を使うSIMであることがほとんど。実際はドコモ系一択でしょう。となると主に日本で使うことを考えれば、EM7430を選んでおいたほうが良さそうです。
「値段が高いほうが融通がきく」と一概には言えないので、カスタマイズする際は、自分が何を、どんな機能が必要なのか、よく考えて選ぶのが大事ですね。ThinkPadはほかと比べてカスタマイズの選択肢がとても広いですから。
→携帯の電波でネットに繋げられるようになったThinkPad X1 Yoga(2017)の詳細を見てみる